散歩道<2993>
日本@世界・「追いつき、追い越せ」脱却を(1) (1)〜(4)続く ・・・・・発想を変える
「危機の20年」の出口は
日本はいま「危機の20年」の底だまりに喘(あえ)いでいる。
冷戦が終焉(しゅうえん)した1989年に、それははじまった。
この年、女性は1人当たりの平均出産率数(出生率)が1.57へと低下し黄信号が点滅した。人口減少傾向はその後、一向に止まらない。
バブルが弾(はじ)け、90年代初頭に景気が下落に転じてから10年間、日本は平均約1%の低成長に甘んじた。この「失われた10年」の後、次の「失われた10年」が蛇腹のように連なっている。国民1人当たりの国内総生産(GDP)は、4位(07年)から19位に落ちた。国際競争力は、1位から9位(08年)へと転落した。 この間、政府は数え切れないほどの景気のてこ入れ策を打ち出し、公共事業に湯水のごとくカネを流しこんだ。国債発行が膨れ上がり、国の債務残高のGDP比は71%から174%に悪化した。
90年代からは、経済だけでなく社会の活力の衰えも目立つ。
98年に年間GDP自殺者の数が3万人を超え、その後11年間、それを下回らない。10万人比でみると、米国の2倍、英国の3倍である。
学力も下がっている。00年と06年を比較すると、「科学的リテラシー」(2位→6位)、「数学的リテラシー」(8位→15位)、「読解力」(2位→10位)のいずれも低下している。
'09.7.2.朝日新聞・本社主筆・舟橋洋一氏
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