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                     幸せ大国めざしてC格差の拡大・結果と機会

 日本社会の格差は拡大しています。結果と機会のいずれも不平等と格差が広がっている。結果の不平等について所得格差が顕著である。貧困率は15%と非常に高い。(平均的な所得の半分以下の人たちの割合)。1億総中流はもはや過去の話である。機会についてもどの階層に生まれたかによって将来が左右されるという格差の固定化が進んでいる。なぜ、急速に格差が拡大したのか。米国の新自由主義が力を増し、日本社会のあり方が弱肉強食型に変化してきた。格差があるのはやむを得ない、有能な人の勤労意欲をそいではいけないという考え方が強まっている。税制でも高額所得者への最高税率が75%から37%に下げられた。雇用形体も格差の温床となっている。パートや契約社員を増やした企業行動が格差を広げている。賃金格差はかっては企業規模の差によるものが大きかったが、今はフルタイムの正社員と非社員の新しい2極化かが生じている。若いフリーターの急増は社会問題となっています。フリーターに対してフルタイムの雇用機会を増やさなくてはいけない、最近は企業の業績は回復してきたが、バブルの崩壊の後に大卒の2割が就職できない時期があり、この間にフリーター化した若い人たちがいる。彼らに門戸を開いている企業はあまりない。政府など公的機関が中核になってフリーター層の職業能力を高める教育プログラムを提供する必要がある。正社員と非社員の格差を是正するには。格差縮小の努力をしてきたのは欧州各国だ。中でもオランダが政労使の合意で「同一労働・同一賃金」への切り替えた改革が知られる。日本では職務給の賃金体系が確立されておらず、同一労働・同一賃金の導入は難しいといわれる。ただ、1企業が社員を一生面倒を見ることを前提とした終身雇用の維持はむずかしくなっており、職務給制度に変えていくべきではないか、平等を意識しすぎると競争による活力に乏しい社会になりませんか。格差がありすぎる社会より格差が小さい社会の方がより多くの人が働く意欲をもてるはず。公平を維持しつつ効率を高めることは十分可能だ。

'05.5.9.京都大教授・橘木俊詔様


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