散歩道<289>
仕事力 ・今野由梨・人は必ず自分の仕事にめぐり合う
女性の力を融合させよ
開かない扉(就職)をたたき続けましたが、雇ってくれないなら自分で会社を起こすより他に方法はないと、アメリカでの多くの女性起業家等との出会いの経験を活かして、日本で初めて電話をメディアとして使い生活者に双方向で情報をサービスする驚きのニュービジネス、(情報という商品、人、役に立つ女性の力を生かせ仕事、ついに自分をフル活用できる場、そして女性たちの)新しい仕事を作り出しました。当時電話は連絡を取り合うただの道具でしかなかった。情報や知恵にお金を払う発想がなかった。誰でもつかえる電話を生活者のメディアとして情報の流れを逆流させよう、生活者発で国でも企業でもない人間が主役の社会にしよう。日本発の電話カウンセラ誕生をさせました。東京の大学に進み、会社まで起こしてここで自分があきらめたら、後から続く女性たちの道は閉ざされてしまう。時代に風穴を開ける私の責任は重いと強く自覚し行動しました。この仕事が本当に好きだったのです、あきらめさえしなければ誰でもそういう仕事に出会える、日が必ずきます。赤ちゃん110番、エンゼル110番、子供110番、熟年110番、日本ではじめて女性だけのシンクタンク「生活科学研究所」、フレックスタイム、ジョブセアリング、私には経験豊かで人間社会を熟知し彼女たちこそ財産と思えたからです。この力なしには、生活を基盤にした人間力を資源にする生きた情報発信の存続はありえません。人間は胸にあふれてくる苦しみや不安、そして疑いなど言葉にせずにはいられない存在だと思います。すぐに解決されなくてもいい、人に話すだけで救われる、そして共感してもらいだけで心の荷が降ります。又企業に働く人も愚痴や上司の悪口を言いつつ自分の企業を愛し、より良い会社になってほしいと願っているのです。そういう一人一人の小さな声を大切に考えなくてはならないのです。現在企業倫理が大きな社会問題になってきています。内部の社員の告発により大企業が消滅する事態になる前に不信や不満は上層部が把握し的確に対応すべきだと思います。企業側が現場の声を聞く誠意を示せば、事態は改善できるのです。私も「企業倫理規定ホットライン」を開始しました。現場の真実の声を共有する、することで社内に信頼と活力が生まれるのです。このホットインの重要性を本当に理解している企業や経営者はまだ少数です。人間は本来未知なるパワーや可能性を秘めた存在なのに、掘り起こしもせず眠らせたままに自分に絶望しているとすればこんな不幸はありません。また、自分に対して失礼な振る舞いをしたことになります。その未開発資源を掘り起こすのは自分自身です。力尽きて、もはやこれまでと思ったそのもう一歩先に必ず扉はあります。あなたのパワーは自分の仕事をなすために十分過ぎるほど与えられています。私はあきらめない生き方が好きです。
朝日新聞'04.3.1-3.22
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