散歩道<2876>

                         上村三代(松園・松篁・淳之)絵画展

 '09.4.10. 上村三代絵画展を観賞しました。松園さんの絵は、研ぎ澄まされた明治の成人女性の日本髪の美しさである、指や髪1本1本が生きているようだ。日常の生活の中で出合う人とは違う世界で暮らす人たちの美しさである。当時の日本人女性の優雅さを感じる。
 松
篁さんの絵は自然の中で生きている植物や、鳥たちの清清しさである。(メダカも水槽の中で親子3代に亘って観察を続けていたものが描かれているという=淳之さんの話)。呼吸しているように描かれた植物の姿も、やはり、よく観察し続けないと、その表情を捉えることは出来ないだろうと解説されている。
 淳之さんの絵には松篁さんの流れと、より自然な鳥の姿が描かれているようだ。2人に共通してるのは、背景の余白の大きさである。余白に広い自然の姿を思い浮かべることができる。
 西洋画との違いは、西洋では人が中心で、自然の植物や動物を特別意識して描かれることはなく、まして、中心になって描かれている
(生命力をそこに感じる)ものもないという。東洋的な考えでは、人と植物、動物はお互いに共存して生きるものなのである
 西洋では、今まで描かれ論じられた思想や考え方の原点は代わっていない、しかし、今、その考えが見直されてつつある。その自然への対応が地球温暖化の原因とも重なる。
 いい絵を描こうとすると鳥と一緒に生活し、その動きを追い続けなくては生き生きしたと鳥の絵は描けないといわれている。

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