散歩道<2826>
opinion・資本主義はどこへ・競争と共生・協同考え新たな基幹産業を(2) (1)〜(3)続く
○ ○企業化した「公共」
・・・内橋さんたちの異議は、しかし市場主義の潮流の中では力を持たなかった。
「過去30年に及ぶ 新自由主義政策は周到に作られています。時の権力者たちは、一つの思潮を広めるのに必ず学問とマスコミを動員します。アメリカでは『シカゴ学派』を、日本では規制緩和の諮問会議などを通して、「官から民へ」「働き方の多様化」などとあおった。私は、こう問うてきました。「民」は民間巨大資本の民ではないか。働き方の多様化ではなく、働かせ方の多様化ではないか。努力が報われる社会は結構だが、競争社会では最終的に一人勝ち、敗者は努力不足だからあきらめろというのか、と」
「日本人は、時流に乗る熱狂的等質化の警告が強く、強いものに弱く、弱いものには強いという特性があって、少数異議申し立てが排除されやすい。これは危険だと思います。『公共』という意識も弱く、公共の企業化という流れの本質もなかなか見抜けなかった」現在の資本主義は破綻(はたん)しかけている、という見方があります。処方箋はありますか。「世界の国内総生産(GDP)は合計54兆j(約5千兆円)ほどなのに、金融市場を暴走するホットマネーは最大で約540兆jとも言われています。利が利を生む虚のマネーが巨大化して実体経済を振り回してきた。もはや制御不能です。ホットマネーはいずれ自滅すると思いますが,実体経済を救うためにも、国境を越えて本当の専門家を集め、真剣に国際協調に取組む必要があります」
'09.2.23.朝日新聞・経済評論家・内橋 克人さん
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