散歩道<2789>

     テレビによる講演・作家・辺見 庸・しのびよる破局のなかで」、 現代を読み解く鍵はパンデミック感染爆発、他、(2)  自分流に纏めた   (1)〜(4)続く

 1947年、ペストが発生した。ネズミが死んだ、小さな異変が始まった、人は、まさかと思い、又は、たまたまと思う、日常はそうやって過ごしていた。過小評価し、楽天主義を貫いた。コーティングし、パンデミック(世界的に流行する)として進行していると考えたくなかった。人は、物事をコーテイング(上塗り)するのが上手で、世の中全体で、つらさをコーテイングした。また、マスメディアもそうやって、虚像を実像化した。
カミユーのペストの本から):ペストが発生し、流行したその時でも、日常はオペラをやる、いま起っているのであり、これから悪いことが起ころうとしているのではないのに、人間は慣れてくるのである。トータル(死者の合計数)の話は言わない、愚痴でなく、冗談の方が多く、日常化し、外観だけは保たれた。ペスト絶対悪をにおわせたら、どう生きるか?、絶望に慣れるのは、絶望より悪いのである。
 経済格差、おかしいと思わなくなる、不平等拡大は当たり前と思う、今立っている立場に、無意識の荒
(すさみ)がある。一方で、全く同時期に、飢餓状態、首切られた労働者達のニュースが流れる。他方、大食競争や、おいしい食べ物の店の名を流す。正気と狂喜が重層し、まさに共存している社会である。無意識の荒(すさみ)が基にあるのだ。何ちゃっていっている(心の一方で、そうさせている何かがある)、働くとはなにか、平等とは何か、貪欲はどこまでゆるされるのか、秋葉原事件の背景にあるのは荒涼だ、今の世界が人間の体に合っていない、世の中がコーテイングされているいらだち、若い人の孤立感が、我々人間の痙攣(けいれん)のように起きる、それは、老人でもわかる。

'09.2.1.NHK.ETV特集・講演「作家・辺見 庸・しのびよる破局のなかで」、


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