散歩道<2763>
                           オバマ大統領就任演説(2)            (1)〜(4)続く

世界の主導役に戻る A二者択一を拒絶
 これが、私たちが今日も続けている旅だ。私たちは地球上でもっとも繁栄した。強力な国であり続けている。私たちの労働者は、この(経済)危機が始まったときと比べ、生産性が落ちたわけではない。先週、先月、昨年と比べ、私たちの創造性が低くなったのでもなければ、私たちの商品やサービスが必要とされなくなったのでもない。私たちの能力は衰えていない。ただ、同じところに立ち止まり、狭い利益を守り、不快な決断を先延ばしする時代は明らかに過ぎ去った。私たちは今日から自らを奮い立たせ、誇りを払い落として、アメリカを再生する仕事を、もう一度始めなければならない。
 あらゆるところに、なすべき仕事がある。経済状況は、力強く迅速な行動を求めている。私たちは行動する。新たな雇用を創出するだけではなく、成長への新たな基盤を築くためにだ。商業の糧となり人々を結びつけるように、道路や橋、配電網やデジタル回線を築く。科学を本来の姿に再建し、技術の驚異的な力を使って、医療の質を高め、コストを下げる。そして太陽や風邪、大地のエネルギーを利用し、車や工場の稼動に用いる。新しい時代の要請に応えるように学校や大学を変革する。これらすべては可能だ。そしてこれらすべてを、私たちは実行する。
 私たちの志しの大きさに疑念を抱く人がいる。我々のシステムではそんなに多くの大きな計画は無理だと言うのだ。だがそうした人たちは忘れるのが早い。これまで我が国が成し遂げてきたこと、そして、共通の目的や勇気の必要性に想像力が及んだ時、自由な人々がどんなことを成し遂げられるかを、わすれているのだ。
 皮肉屋達は彼らの足元の地面が動いていることを知らない。つまり、これまで私たちが今日問わなくてはならないことは、政府が大きすぎるか小いさ過ぎるかではなく、それが機能するかどうかだ。まっとな賃金の仕事や支払い可能な医療、福祉、尊厳を持った隠退生活を各家庭がが見つけられるように政府が支援するのかどうかだ。応えはイエスならば、私たちは前に進もう。答えがノーならば、政策はそこで終わりだ。私たちの公金を扱うものは、賢明に支出し、悪弊を改め、外から見える形で仕事をするという、説明責任を求められる。それによってようやく政府と国民との不可欠な信頼関係を再建することができる。
 市場が良い力なのか悪い力なのかも、問われていることではない。富を生み出し、自由を広めるという市場の力は、比類なきものだ。しかし、今回の(経済)危機は、市場は注意深く見ていないと、制御不能になる恐れがあることを、私たちに思い起こさせた。また、富者を引き立てるだけでは、国は長く繁栄できない。ということも。私たちの経済的な成功は、国内総生産の規模だけでなく、繁栄がどこまで到達するかに常に依存してきた、つまり、意欲のある人にどれだけ機会を広げられたかだ。慈善心からではなく、それが、私たちの共通の利益への最も確実な道筋であるからだ。
 国防について、私たちは、安全と理想の二者択一を拒絶する。米国の建国の父たちは、私たちが想像できないような危険に直面し、法の支配と人権を保障する憲章を起草した。これは、何世代も血を流す犠牲を払って発展してきた、この理想はいまも世界を照らしているし、私たちは便宜のために、それを捨て去ることはない。大国の首都から、私の父が生まれた小さな村まで、今日、
(式典を)みている他国の人々や外国政府のみなさまにしって欲しい。米国は,将来の平和と尊厳を求めるすべての国家、男性、女性、子供の友人であり、再び主導する役割を用意があることを。


'09.1.22.朝日新聞、
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