散歩道<2762>
演説・オバマ大統領就任演説(1) (1)〜(4)続く
難題 解決できる @市民のみなさん
市民のみなさん。きょうは私は、私たちの前にある職務に謙虚な心をもち、あなた方から与えられた信頼に感謝し、先人が払ってきた犠牲に心を留めながら、ここにたっている。ブッシュ大統領の我が国に対する貢献と、政権移行期に見せた寛大さと協力に感謝したい。
これで(私を含め)44人の米国人が大統領の宣誓をしたことになる。宣誓は、繁栄の高まりや平和な時にも行われてきた。だが、多くは、雲が集まり、嵐が吹き荒れる中で行われた。そのようなときを米国が耐え抜いてきたのは、指導者の技量や洞察力だけによってではなく、「我ら合衆国の人民」が先人の理想に誠実で、(独立宣言など)建国の文書に忠実だったからだ。これまではそうだった。そして、この世代の米国人もそうあらねばならない。
私たちが危機のさなかにあるということは、いまやよくわかっている。我が国は暴力と憎悪の大規模なネットワークに対する戦争状態にある。経済はひどく疲弊している。それは一部の者の強欲と無責任の結果だが、私たちが全体として、困難な選択をおこなって新しい時代に備えることができなかった結果でもある。
家が失われ、雇用は減らされ、企業はつぶれた。医療費は高すぎ、学校は、あまりに多くの人の期待を裏切っている。(石油などを大量消費する)私たちのエネルギーの使用方法が敵を強大にし地球を脅かしていることが、日に日に明らかになっている。
これらは、データーと統計で示される。危機の指標だ。測定はより困難なんだが同様に深刻なのは、米全土に広がる自信の喪失だ。それは、米国の衰退が不可避で、次の世代は目標を下げなければいけないという、つきまとう恐怖だ。
これらの難問は現実のものだ。深刻で数も多い。短期間で簡単には対処できない。しかし、アメリカよ、それは解決できる。今日、私たちは恐怖より希望を、対立と不和より目的を共有することを選び、ここに集まった。
今日、私たちは、長らく我が国の政治の首を絞めてきた、狭量な不満や口約束、非難や古びた狭義を終わらせると宣言する。
米国はなお若い国だ。しかし、聖書の言葉を借りれば、子供じみたことはやめる時が来た。不朽の魂を再確認し、よりよい歴史を選び、世代から世代へ受け継がれてきた貴い贈物と気高い理念を前進させるときが来たのだ。それは、全ての人は平等かつ自由で幸福を最大限に追求する機会に値するという、神から与えられた約束だ。
米国の偉大さを再確認する上で、私たちはその偉大さは所与のものではないと理解している。それは、自ら獲得しなければならないものだ。私たちの旅には近道はなく、途中で妥協することは決してなかった。仕事より娯楽をこのみ、富と名声の快楽だけを求めるような、小心者たちの道ではなかった。
むしろ(米国の旅を担ってきたのは)リスクを恐れぬ者、実行する者たちだ。有名になった者もいたが、多くは、日々の労働の中で目立たない存在だった。彼らが、長く険しい道を、反映と自由に向かって私たちを運んでくれたのだ。私たちのために、彼らはわずかな財産を荷物にまとめ、新しい生活を求めて海を越えた。私たちのために、彼らは汗を流して懸命に働き、西部を開拓した。むち打ちに耐え、硬い土を耕した。私たちのために、かれらは(独立戦争の)コンコードや(南北戦争の)ゲティスバーグ、(第2次世界大戦の)ノルマンディーや(ベトナム戦争の)ケサンで戦い、命を落とした。彼らは、私たちがより良い生活を送れるように、何度も何度も奮闘し、犠牲を払い、手がひび割れるまで働いた。彼らは、米国を個人の野心の集まりより大きなもの、出自の違いや貧富の差、党派の違いよりも偉大なものだと見ていたのだ。
'09.1.22.朝日新聞、
関連記事:散歩道<2718>ポリティカにっぽん・オバマ演説に学ぶ〜(3)、<2751>風考計・オバマ大統領・キングの夢エノレアの願い〜(3)、
![]()