散歩道<2755>
opinion・資本主義はどこへ・消費(2)・志向の共同体 求める (1)〜(3)続く
選別の時代に
・・・・消費行動の変化の速さと厳しさを物語るようです。かってデパートの先頭に立っていた辻井さんが、今はデパートは時代遅れになった、と語っています。 「デパートが主役だったのは、長く見ても80年代まで。西武百貨店の全盛期は75年から82、83年です。地方に行くと、名だたる老舗(しにせ)でも経営が大変なところが出てきた。今後、会社の数は半分ぐらいになるのではないでしょうか。今の人々にとっては、専門度を高めしかも安価な店がいい。無印良品*1とかユニクロ*2は全国的に調子がいいですし、ロフトもまずまず。東急ハンズ*3もいいと思います」
・・・・自動車業界が苦境に陥り、日本でも深刻な販売不振です。これも消費の変化でしょうか。
「ガソリンが高いからクルマが売れないといわれましたが、安くなっても戻りません。私は経済危機が起る前に、社会全体でクルマへの必要性の認識が変わっていたと見ています。影響は自動車産業にとどまりません。日本では郊外の幹線道路に面してスーパーやレストランチェ−ンが展開しました。それが軒並みピンチです。元気なのは大都会の中かその近くにあるコンビニ*4やレストラン程度でしょう。クルマ社会の変化は、流通や飲食にまで及んでいます」
基礎は市場経済
・・・・危機は経済のありようを考えさせます。辻井さんが考える経済社会を支える基礎は何ですか。「自由主義的な市場経済です」
・・・・そうした資本主義経済を前提にしながら、市場万能でいいのか、規制撤廃でいいのかと、いま疑問が投げかけられています。
「市場経済そのものは優れたシステムです。ただし、人々にとってプラスに機能するためには、前提が三つある。第一に、競争している当事者同士が互いに相手のことを配慮すること。勝つだけが目的ではありません。第二に、利潤目的ではうまく運営できない領域、すなわち教育、警察、上下水道などのインフラ整備がしっかり運営されること。第三はリーダーたちが自分の経済活動が社会にどういう影響を与えるか関心を持ち続けること。この3点です」
'09.1.12.朝日新聞・詩人・作家・辻井 喬さん
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