散歩道<2751>
                   風考計・オバマ大統領・キングの夢エノレアの願い(1)                   (1)〜(3)続く

 バラク・オバマ氏を大統領選で支持したミユジシャンたちがCDアルバムを作ったと聞き、就任式を控えて買ってみた。その名も「YES WE CAN」である。
 スティビー・ワンダーやライオネル・リッチーら豪華メンバーの18曲は歌だけでも十分楽しめるが、売り物は随所に収められたオバマ氏の肉声スピーチ。未来の希望を語る声が音楽に溶け込んでいる。
 そういえば、ケネディ大統領の就任演説も後にコーラスに乗ってレコード化され、私の学生時代にヒットしたものだ。オバマ氏が生まれたのはその就任式と同じ1961年。これも何かの因縁だろう。
 黒人差別のすさまじかった時代である。前年、解放運動の指導者だったキング牧師がジョージア州アトランタで抗議の座り込みをして逮捕される事件があった。大統領選に立候補していたケネディ氏がすぐキング夫人に電話して激励し、釈放に尽くした事が語り継がれている。

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 そのキング牧師が「奴隷解放100年」を期して首都ワシントンで大行進を率いたのは、ケネディ時代の63年8月だった。
 リンカーン大統領による奴隷解放宣言から1世紀も立つというのに、なお乗り物やレストランで同じ席につけず、学校も別々で、選挙の投票すら妨害されるといった州が多い。そして、抗議すれば逮捕も・・・・。牧師はリンカーン記念堂の前に立ち、「黒人の人生は、いまだに人種差別の手械足枷
(てかせあしかせ)によって歪(ゆが)められ、鎖に縛りつけられています」)岩波文庫『アメリカの黒人演説集』の荒このみ訳)と訴えた。差別の主役は州政府や警察だった。

'09.1.12.朝日新聞・本社コラムニスト・若宮敬文氏

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備考:オバマ大統領ガンバレ!、ガンバって下さい!、あなたがいるだけで世界は明るくなりそうです!、2009年1月20日