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                         反時代的密語理想の旗を高く掲げよ(2)              (1)(2)続く

 キリストでは人間の上に神があったが、デカルト以来のキリスト近代キリスト哲学では、人間が世界の中心に座り、自然に対する絶対的支配権を行使する。このような近代思想に別れを告げ、人間は本来他の生きとしいけるものと同じものであり、そのような生きとしいけるものと共存することを人間の使命と考える原始的人類の哲学にかえらねばならない。柳田国男は山の神すなわち森の神は田植えとともに山から下りて田の神となり、そして稲刈りが終わるとまた山に帰るという。日本神社には必ず森がある。日本には縄文時代以降、神は森に住むと考えられてきた。ところが最初に「都市文明を伝えたシュメール人は、森の神を殺すと言う話で始まる「ギルガメシュ」という世界最古の叙事詩を残こした。そして以降も西洋社会はこのような思想にしたがって森を壊して文明を作った。しかし日本ではそのような森の神殺しは起こらず、森の神は少なくとも江戸時代の終りまでは健在であった。西洋文明の移入と共に日本の森も厳しい運命を迎えたがそれでも日本は先進国の中で唯一、国土の3分の2を占める森を有している。このような国は誇りを持って21世紀以降最大の課題である環境問題において先頭にたつことが出来る。戦後日本はエコノミック・アニマルといわれ
、世界の人にうらやまれつつ馬鹿にされてきた。私は今こそ日本は環境立国の旗を高々と揚げ、伝統にもとづく日本の理想を世界に示すべきだろう


'05.3.朝日新聞、梅原猛様、


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