散歩道<2718>
ポリティカにっぽん・オバマ演説に学ぶ・レトリックか「やさしい心」か(1) (1)〜(3)続く
日本政治が「早く衆院解散しろ」いや政局より政策だ」などと押し問答していたころ、アメリカ大統領でアフリカ系のバラク・オバマが当選した。「Change has
come」「Yes, we can」。シカゴでのあの勝利演説、われわれの心までわくわくさせるのはなぜだろう。12月18日の昼休み、衆院議員会館で「バラク・オバマ・・・・そのコミュニケーション力はいかに形作られているのか」という勉強会があるというのでのぞいてみた。
主催は、公共政策プラットホーム「プラトン」。日本の民主党の議員、大学、民間、個人としての官僚等が自由にがやがやと政策を論じあるという集団である。この日は、まず鈴木健・津田塾大准教授の話を聞く。
オバマの声はバリトン、ジェスチアーが大きい。女性を引き付ける。「変化」「希望」などスローガンが鮮やか。演説をもりあげるリフレイン。ケニアでヤギを世話しながら育って奨学金でアメリカに来た父、大恐慌と戦争をくぐりぬけてハワイに移り住んだ一家の娘だった母。オバマの物語は他民族国家アメリカの物語という重ね合わせ。鈴木さんは「レトリックを制するものが政治の世界を制す」という。なるほどなあ、そうだろうなあ、それにひきかえ日本の政治家は、などといいたくなるけど、そう短絡してはいかん、ぐっとがまん。
'08.12.29.朝日新聞・本社コラムニスト・早野 透氏
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