散歩道<2662>

                            大不況克服へ巨額財政出動せよ(1)                    (1)〜(4)続く

 経済の数字は日ごとに悪化している。すべてが、がけから転がり落ちているようだ。消費支出、小売販売額、失業保険の申請・・・。様々な指標を見れば、我々が世界的な大不況に突入しつつあるのは明らかだ。だから、多くの対策が必要だ
 。米国の失業率は、来年末までには8%か9%程度まで悪化するだろう。一方、完全雇用状態を示す失業率
(自分にあう仕事を見つけようとするための失業などを除いた失業率)は5%程度と見るのが妥当だ。実際、この10年で2度、インフレを起こさずにその水準まで下がった。
 失業率の変と国内総生産(GDP)の関係を示す「オークンの法則
*1」を使っておおざっぱに計算すると、米国はGDPの7%も生産額が足りないという状況に直面しつつある。このギャップを埋めるには、巨額の財政支出による景気刺激策が必要だ。「乗数効果」を計算に入れてもGDPの4%(約6千億j)の支出でも、まだやや足りないと思う。

'08.11.17.朝日新聞・米プリンストン大教授・クルーグマン氏


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備考1、:「オークンの法則*1」:「失業率が1%幅大きくなるごとにGDPギャップが2%幅拡大する」。クル-グマン教授の概算では、09年の失業率が完全雇用率より3〜4%程度高まるため、GDPギャップは7%前後に広がる。

備考2、'09.4.15.クルーグマン教授は今の米国と90年代の日本との比較では『失業率の急上昇に悩む米国をみると、日本の『失われた10年』の方がまだましで、我々は日本より悪い』と言及、かって欧米では日本の対応が遅いと批判されたが、「同じような状況に直面すると我々も同じことをしている」とし、「我々は日本に誤らなければならない」とものべた。