散歩道<2660>

                       私の視点・オバマの米国傲慢さと決別し米国救え(1)                 (1)〜(2)続く

 4日午後11時、大統領選挙で民主党のバラク・オバマ氏が勝利した、とABCが速報を流した瞬間、ニューヨークのタイムズスクエアと黒人地区ハーレムに集まった何千という群集から大歓声がわき上がった。戦後、最も重要な歴史の節目になるこの選挙にオバマが圧勝したことは、彼の訴える「チェンジ(変化)」を米国市民が大きく支持したことを意味する。同時に、米社会が新しい変化への一歩を踏み出したことでもある。
 とはいえ、この秋から増えてきた「レント(貸店舗)」の表示や、もぬけの殻になった元金融関係事務所跡、中断された建設工事現場や目立つホームレスの姿などをあげるまでもなく、サブプライムローン問題に始まった金融危機はとどまるところを知らない。米国の金融システムは崩壊の淵
(ふち)へ向かっているようにすら見える。ブッシュ政権は米国をなんという混乱の極みに陥れたのか、そんな声がどこからもあがる。
 クリントン前大統領がブッシュ氏に政権を渡した01年1月には、巨大な赤字が解消され財政は均衡していた。米国は世界唯一の超大国であり、翳
(かげり)りが現れるなど夢想だにしなかった。現在、財政赤字は過去最悪の4400億j、米国経済の債務総額はGDP(国内総生産)の3.5倍という臨界点に達した。個人資産の目びりを訴える市民は,底の見えない株価の暴落に不安を隠せない。
 消費は落ち込み、失業率は6.1%の高率でさらに上昇中。住宅ローン滞納による差し押さえが月30万件にも上り、債務不履行で家を失った世帯は、その危機にある市民を含め数百万に達するといわれる。
'08.11.6.朝日新聞・ジャーナリスト青木 富貴子さん

関連記事:散歩道<620>アメリカ同時テロ4年目・大量破壊兵器の幻惑