散歩道<2606>
経済危機の行方・市場主義の波家族・教育にも(1) (1)〜(3)続く
今回の経済危機に意外感はなかった。一国内の金融政策では、もはや景気や経済をコントロールできない。グローバル*1化は教育など経済以外の領域にも波及している。生活の様々な側面について競争や変動が激化し、放っておくと、市場の「地獄」が世界を覆うところまで行き着く。
ますます社会が不安定になり、流動化し、格差が広がり、居場所がないような状態に多くの人が取り残される状況のもとで、どうすればいいのか。それは、一定の頑固さを持つ枠組みを人為的につくり出すことだ。
一度始まったグローバル化を変えるのは難しい。だから全体の流れを逆行させるのではなく、市場の地獄があまりにも深まらないように、できるところから防波堤を埋め込むほかない。法や制度、コミュニティなど使えるものは何でも使う。人々に安定や見通し、承認などを与える方策を、自覚的、意図的に拡充する必要がある。
つまり、グローバルな経済危機へのバッフアー(緩衝材)となる社会基盤を築いてゆくことだ。その為には、日本の社会モデルそのものをつくり変えるほかない。
日本では80年代から市場至上主義、新自由主義が進んできた。規制緩和や構造改革を実行し、市場的なメカニズムを行き届かせた方が、従来の官僚支配や、政官財の緊密な既得権益構造を壊し、効率的で平等・公平な経済と社会になると言われてきた。しかし、あらわになったのは市場の地獄のほうだった。
'08.10.27.朝日新聞、東大大学院准教授・本田 由紀さん
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