散歩道<2589>
けいざい・ノート・金融恐慌はとめられるか(1) (1)〜(3)続く
市場の疑心暗鬼取り除け・新興・産油国と新基金を
先週の主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)での合意を受け、欧州各国と米国が相次いで主要金融機関に対する公的資金による資本注入計画を発表した。米欧で計約50兆円に及ぶ資本注入である。これを好感して株価は一時大きく上昇したが再び暴落し、乱高下している。資本注入や銀行間債務への政府保証だけでは市場の不安は容易に払拭(ふっしょく)できない。
10年前の日本の金融再生の経験や他の国々の金融危機の事例を踏まえると、次の三つの政策を体系立てて実施することが重要だ。
第一は、特別な検査当局を創設し、金融機関の不良資産を徹底的に厳格査定することである。厳しい資産査定で引き当てをさせ、金融機関の資本が不足したら、そこに十分な量の資本注入を行うのである。現在、欧米各国の資本注入が市場の信頼を回復できない理由は「まだ不良債権が隠されていて、資本注入が不十分なのではないか」という市場の疑心暗鬼を払拭できないからだ。厳格査定でこの懸念を打ち消してから資本注入する必要が」ある。
'08.10.18.朝日新聞、経済産業研究所上席研究員・小林 慶一郎氏
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