散歩道<2574>
社説・世界の株安・資本注入へと踏み出せ(1) (1)〜(2)続く
株安の津波が世界の市場を襲っている。日米の平均株価が相次ぎ「1万」の大台を大きく割り込み、欧州やアジアでも大幅に下落した。
先週末に米国で、金融機関の不良債権を政府が買い取る法律がやっと成立した。だが、市場はその効果を疑問視し、金融機関に公的金融機関資本を直接注入することを止めている。危機が飛び火した欧州でも、質的な対策を金融機関打ち出せずに、もたついている。
株安は金融不安が極度に高まったことを示している。それに加えて世界的に景気が冷え込むのを先取りしている点で根が深い。危機の連鎖を防ぐため、欧米の6中央銀行はきのう協調して政策金利を引き下げた。
90年代の日本がバブル*1崩壊による不況に苦しんだとき、「複合不況」とよばれた。不良債権で窮地にたった銀行が企業に対して貸し渋り・貸しはがしにはしったことが不況が進み、それがまた不良債権を増やす。金融危機と需要減退が複合し、そうした悪循環を深めてた。
この複合不況が、これから欧米を震源に世界的な規模で押し寄せてくる。株安はその予兆ではなかろうか。
米国では、ウオール街で発生した金融危機の嵐が実態経済へ及んできた。9月の自動車販売は前年より26%も落ち込んだ。貸し渋りは、企業だけでなく個人向けへも広がってきた。米国民は借金図家で消費が大幅に落ち込むことになるかも知れない。
'08.10.9.朝日新聞
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