散歩道<2566>

                                経済気象台(383)・来者は追うべし

 米民主党のオバマ大統領候補が外交通のバイデン上院議員を副大統領候補に選んだのはうなずける。だが、オバマ陣営の対日政策顧問にモンデール元副大統領(元駐日大使)、フォーリー元下院議長が名誉会長として参加するとのニュースには「本気か?」とワシントンの友人に尋ねたくらいだ。
 両氏とはかって面識があるので、立場はわかっている。「日米パートナーシップ」推進世代だ。オバマ候補の政権奪還スローガン「チェンジ(変革)」と、どうつながるのか気がかりだ。
 居心地のよい仕事をふってまでもワシントンの要職に就きたいとは思わない共和党員に比べ、民主党員はワシントンで幕閣につながり箔をつけようとする傾向がある。知人も参加している対日政策顧問団は30人を超すという。
 米国が西部開拓を終え太平洋国家になって以来、米極東政策は伝統的に日本をとるか、二者択一にゆれてきた。
 オバマ候補は日米同盟を当然のものとは考えないと発言している。支援する学界ブレーンの身構えやこれまでの言質などを思量すると、日米中3国の勢力均衡の枠組みを模索していく姿勢がうかがわれる。オバマ陣営が口にする日本重視の意味を確かめる必要がある。
 「来者は追うべし」で未来は追うことが出来る。日本も早急にグローバルな国益を検証、構築しなければならない。日米経済摩擦は過去となり、2国間調整で割り切れる外交の時代は終わった。日米政財界の世代交代も進んでいる。民主党、共和党どちらの政権でも日米関係の「チェンジ」は免れない。「長老の2人は文字通りの名誉職では」とワシントンの友人は苦笑した。

'08.9.9.朝日新聞