散歩道<2556>

                         面白い文章(69)クイズQuiz・成金(なりきん)

                                 
クイズQuiz

 
近ごろは我が国でも大変なクイズ流行りだが、Quizの語源は、昔イギリスのある変わり者の文士が「自分の作った新しい言葉を必ず世の中にはやらせてみせる」と友達と賭けをして、夜どおしロンドンの町々の壁にクイズという字を書いてまわった。さて一夜明けてからロンドンの人たちは、この文字をみて何の意味かと首をかしげて目を見はった。そして、まったく内容のなかったこの文字を「奇人の悪ふざけ」という意味に使うようになった。それが、いつしか転訛して「難問を出して相手をいじめつける」という意味となり、またアメリカでは諮問という意味につかい、ついに世界的な流行語となるにいたった。日置昌一氏  
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                                成金(なりきん)

 「新興成金」とか「成金趣味」とかいわれ、ちかごろでも、一種の軽蔑とそねみとをまぜた心から口にされる。この成金というのは、もともと将棋の駒の歩が相手の陣内に突入して、なって金と変じたものである。それがむかしでいう俄
(にわか)分限者のことを例えていうようになり、江戸時代の川柳にも「国家老成金めらをにらみつけ(天明)というのがあるように、譜代の重臣らが、主君の妾(めかけ)のひきたてによって立身出世したにわかざむらい達を嘲弄した事実があるところをみると、成金ということばもそう新しいとはいえないが、これがひろくいっぱいにつかわれるようになったのは、日露戦争ののちの、明治40年(西暦1907)正月に鈴木久五郎という人が、おもわくの株相場で一挙に3百万円という大金を手に入れ、花柳界で大尽遊びをつくしたところからであった。