散歩道<2516>

                     五輪後の中国ざわめき・権利意識高まり官と対立(2)            (1)〜(3)続く

○ ○ 儒教ブームに
・・・・背景に何が。
「農村と都市に共通して、権利意識の高まりが見られます。インターネットなどで情報が増え、政府の言いなりにならなくなりました」
・・・・共産党一党独裁に変化が起きていますか。
 「いやいや、そんなに急には代りません。第一、受け皿が無い。そもそも共産党が一党独裁をやってこられた『正当性』はなんだと思いますか・経済発展です。年に10%を終える経済成長を続けてきたから、国民は受入れ、まとまっていた。だから成長を続けなければ成らない。それは可能なのか。それとも減速、停滞するのか。中央社会を見る上で大事な点です。
・・・民主化は都市部から進むのでしょうか。
「いえ、都市の住民は保守的です。彼らは共産党による改革の恩恵を最も受けてきた人たち。その彼らが一番恐れるのは国内が混乱することです。党が多少腐敗していても、ちょっと怖くても、上から纏めてくれるほうが安全は確保できる、せっかく手に入れたぴかぴかの生活を失いたくないとおもっています」・・・・・五輪後では張芸謀
(チャンイードウ)監督が演出した開会式に驚いたそうですね。「中継を見ていて『和』の巨大な文字が登場した時、あっと思いました。胡錦濤(フーチンタオ)主席が掲げている和諧(調和)社会の和です。『論語』の文言も出てきました。いま、中国は儒教がブームです。干丹北京師範大教授が書いた本がベストセラーになりました。彼女は今年来日して福田首相ともあっていますね。福田さんは訪中の際に孔子廟(びょう)を訪れましたが、共産党は儒教を新たな統治イデオロギーにし、ざわめく社会を調和させようとしている。開会式には政治的なメッセージが込められていたと考えています」

'08.9.1.朝日新聞・神田外語大教授興梠(こうろぎ)一郎氏

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