散歩道<2472>
経済気象台(360)・温暖化とリーダーシップ
2008年生まれの子供たちが8歳となる16年には、産業革命前と比べ地球の温度が1.5度上昇し、グリーンランドの氷床の全面が解け始める。32歳になる40年度には、地球の温度は2.5度上昇し、北極海から完全に氷がなくなり、42歳になる50年度には3度上昇し、100万種もの生物種が絶滅する。
国内外の研究機関は温室効果ガスが削減されない場合の地球の温暖化と異常現象を予測している。「温暖化地獄」の著者、山本良一東京大学教授は機構安定化のためには、50年までに温室効果ガスの輩出量を80%削減する政策目標を掲げ、国家最高戦略として低炭素・循環共生型社会の構築に向けて進むべきだと警告している。チームマイナス6%運動などの削減規模では追いつかないとも指摘している。先日、東京都知事が環境対策という点から、コンビニエントストアの24時間営業は、今の時代に本当に必要なのかと問題提起した。確かに、深夜でも何でも買えるコンビニは有難いが、温暖化が叫ばれているなかで、夜にかかわらずネオンサインや深夜営業店の明かりが煌々と(こうこう)している状況は、どうみても異常である。大幅な温室効果ガス削減の必要性を考えれば、国民的コンセンサスを条件にトップダウンの規制をもやむを得まい。
利益、豊かさ、、快適さを求める国や起業や個人の欲が大きな壁となり、地球の温暖化対策はあまり効果をあげられないでいる。今、求められるのは、いかなる経済活動よりも、温暖化対策を優先させる地球規模のルールづくりであり、それを推し進める強いリーダーシップである。我々の子孫のためにも、洞爺湖サミット以降の動きに注目したい。
'08.7.2.朝日新聞
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