散歩道<2467>
美術展・国立国際美術館・塩田千春・精神の呼吸
実にユニークな美術展である2008年8月9日 指定された時間に塩田千春さんの解説があるということで多くの若い人がそこに集まっていた。赤い糸でつながれた履き古された何百足の靴、何千本もの黒い紐のようなものに包まれた網の中に、多くの子供のベッドに子供が横たわっている。そこには無数の紐が張り巡らされており、その紐で通路のように成った網の目を通って次の展示場まで移動するのである。
そこには、巨大な5着のドレス、破壊してしまったビル、破壊したブロック塀やガラス、誇りをかぶった廃墟の建物、ただれた皮膚、手術のあとの傷のあと、傷跡が回復し今は体の1部として活躍している昔の傷後、人の傷のある顔や写真、皺だらけの顔、泥んこの子供、今まで人が見たくないと避けてきたものを撮ろうとした塩田千春さん。
観客には何を期待しているのですかという質問に対して、見た感じそのままを家に持ち帰ってもらえばいいといっていた塩田千春さん。
日本とドイツを行き来している生活だそうだが、自分の心の落ち着くのはその家族に会った時だそうだ。どこまでこの糸で画面を覆ってみたいかという質問には、どこまでそれは広がりを見せてもいいということであった。なにしろユニークな美術展である。
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