散歩道<2442>

                  グローバル化の正体・欧州(1)・求められる多極的協調関係            (1)〜(3)続く

・・・仏独を軸に始まった欧州連合が27カ国に拡大し、グローバル化した世界における役割はどう変わったのでしょうか。
 「共産圏から東欧を連れ戻した拡大欧州は今日、動乱するグローバル化世界の中で,様々な不安要因に見舞われている。ロシアの潜在的脅威に対抗する安全保障、テロリズムとの戦い、それに(南北問題でいう)『南からの移民の動き。国家レベルだけでなく、EU市民にも不安がある。保護主義的にならず外に向かって開かれた欧州を作ることと同時に、欧州が調和ある世界の構築に貢献する必要がある」
 「中国、インド、南アフリカやメキソコなど『南』の新興勢力が登場し、とくに通商面で国際関係が再編成されつつある。こうした勢力の成長が世界全体の利益になるよう世界地図の再編の中でどう軟着陸させるか。グローバル化というものをいかに秩序あるものとして支配しコントールしていくかという課題がEUにとって最も大きい。
 一番憂慮すべきなのは、世界規模の統治の構造ができていないことだ。安全保守、食料危機、環境問題と世界規模の問題は山積で単独国家の手には余る。世界規模の統治は一極支配でなく、多極的な協調関係で造らねばならない。それを支える重要なファクターとして欧州が存在するというのが、グローバル化に対するEUの位置ずけだ」 

'08.7.21.朝日新聞・前仏首相・ドミニク・ドビルパン氏


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