散歩道<2419>

                        opinion・食糧危機(2)・値上がりは今後も続く               (1)〜(3)続く

 例えば、トーモロコシは世界で年間7億dあまり生産され、その約7割が米国、中国、ブラジルに集中している。米国についで生産量2位の中国は、国内需要が伸びて、輸出量は01年の900万dから07年には100万dに減り、近く純輸入国になりそうだ。中国は大豆の内需も2倍近くに急増し、国内生産が頭打ちのなか、輸入量が1千万dから3400万dに伸びた。
 途上国の食料需要を加速的に押し上げているのは、生活が豊かになることに伴う食の高級化だ。食肉需要が増える傾向にあるが、牛肉1`を生産するには肥料としてトウモロコシ11`が必要になる。インドでは、貧困層の所得が増えるに伴って小麦の消費が増え、徐々に輸入が拡大している。  こうした途上国の食生活の変化に伴う需要増は、これからが本番だ。途上国が先進国の仲間入りをするまでの過度期の現象ではあるが、これだけの人口大国だけに、過度期は10年や15年ではすまない。
 構造的な需要増に加え、石油危機の起きた70年代と比べて今回が違うのは。「資源の枯渇」と「地球温暖化」という2つの危機に直面していることだ。
08.7.3.朝日新聞、丸紅経済研究所所長・柴田 明夫氏


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