散歩道<2404>

                          経済気象台(334)日本モデルの今昔

 1991年にバブルが崩壊する以前には、日本経済は耀けるサクセスストーリーに包まれ世界のお手本であった。第2次大戦後のあの灰燼に帰した国土から不死鳥のようによみがえり、1960年代末には、当時アメリカに次ぐ資本主義経済第2位の経済規模までに成長した、この間の高度成長は、時には、”エコノミックアニマル”と称され、世界の注目をあびたものだ。70年代の2度にわたる石油危機もうまく切り抜け、80年代には再度、”ジャパン・アズ・ナンバーワン*1”として、経済大国の地位を確立した。
 この間の成功が、日本モデルとして経済界のみならず、学界でも国際的に高く評価されていた。終身雇用、年功序列、会社組合などの労働慣行、メーンバンク制、高い貯蓄率、海外からの技術導入。さらにはトヨタのカンバン方式など、枚挙の暇もない。私なども国際会議に出席すれば必ず日本のことが話題と成り、日本のこのような経験を語り得々としたものだ。日本モデルはまさに、「成功のモデル」であった。
 ところが、時代はかわりバブル崩壊後、いつまでたっても往時の面影を見せない日本経済は、世界からいまや無視されるか見放されている。先日もある国際会議での報告を聞いたとき、国際比較の図から日本のデータが抜け落ちている
*2のを見て愕然とした。今日、世界の関心は中国に向いていることは間違いない。2月末に出た「エコノミスト」誌で”Japain"と揶揄(やゆ)されたが、バブル*3崩壊以降の低迷ぶりから学べきものは何かということである。日本モデルはいまや「失敗のモデル」となってしまったのだ。この苦境から抜け出すのは、容易ではあるまい。


'085.22.朝日新聞

関連記事:<640>*1ジャパン・アズ・ナンバーワン

1、散歩道<2404>消えるという意味、日本モデルの今昔では、日本のデーターは失敗のモデル、抜け落ちている*2
2、
散歩道<589>(1)〜(2)、コンピュータとデータ活用・不活用、実際に使われる母集団には限定された数字より入らない*2(使われない )、これはコンピュータ管理上避けて通れないも   のだとも考えられる。しかし、データーを利用する人は気を付けていなくてはいかないことでもある。2008年7月5日
3、<194>保存した字が*2消える

備考:散歩道<検索>言葉・*3バブル