散歩道<2391>
グローバリズムの正体(2)・@戦争経済・負担300兆円、米の危機加速
○ ○資金の流出招く
・・・・・グローバル化の中で行われた戦争と金融危機のつながりをどう見ますか。
「明らかに関係がある。戦争は確実に危機を悪化させ、借金を膨らませ、問題処理を難しくした。石油騰貴で支払った巨額のお金は、本来なら米国内で使われるべきだった。イラクで米軍関連の外人契約者に支払われたお金は、米国経済を刺激しない」
「FRBはこうした否定的影響を埋め合わせるため、流動性をじゃぶじゃぶ供給し、短期的には成功を収めた。だがそれは低所得者向け(*1サブプライム)住宅ローンによる借金で、米国が身の丈以上の生活をしてしまったということだ。そんなことが長続きするはずもなく、支払い日が訪れるのは不可避だった」
・・・・危機の打開策は。「第一に経済を刺激する事。これは金融政策では出来ない。住宅価格が下落している時に人々にもっとお金を借りろと言っても無理な話だ。有効なのは財政政策による景気刺激だ。失業保険やインフラの強化、地球温暖化対策などだ。だが、戦争が深刻化させた財政赤字のせいでこれらは脇に追いやられてしまっている。第二に、家を失った数百万の人々を救済することが必要だ」
・・・・・金融機関への資本注入も必要では。
「金融システムの崩壊を防ぐには、銀行への資本注入が必要だし、そうなるだろう。その際に経営者の責任を問わないとモラルハザード(倫理の喪失)を引き起こす」
・・・・・グローバル化は、戦争による経済悪化という「政府の失敗」と、金融危機という「市場の失敗」を助長しました。背景には、新自由主義や新保守主義のイデオロギーも関係しているのでは。「その通りだ。それらのイデオロギーのせいで、政府の有効性に対する認識や、市場に必要な規制が掘り崩され、政府も市場もきちんと機能しなくなってしまった。米国と世界にとって、この種のイデオロギーが高くつくという実例が示されたわけだ。
'08.5.19.朝日新聞・米コロンビア大教授・ジョセフ・スティグリッツ氏
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