散歩道<2337>
グローバル化の正体(1)・@近代化・教育レベルの一致で達成 (1)〜(3)続く
しばらくこのグローバル化のテーマを続けたいと思います!
・・・・グローバル化が進むほど、人々は民族や宗教の違いにこだわるようです。特に9・11テロ以来、イスラム世界との「文明の衝突」へ不安が消えません。あなたは逆に、近著では「各文明は接近している」と主張しています。
「世界各地で起きる危機は近代化への移行に伴う現象だ。かって私はカンボジアのクメール・ルージュ(ポルポト派)の登場などをそう解釈したが、今はイスラム世界がその時期を迎えている。今後10年はアフリカの危機も同じように語ることになろう。
・・・・近代化とは?
「何よりも識字率の向上だ。コンドセルなどの啓蒙的な思想家達は進歩とは何よりも教育レベルの向上だと考えていた」
「読み書きは単なる技術ではない。人間の精神形成に係る。一人で本読めば内省が可能になる。それは精神の構造を変える。近代的な人間の登場だ。彼らは社会の権威関係を揺さぶる。一部のものだけが権威を独占するのが難しくなり、経済的発展や政治の民主化が促される」
「識字率の向上は人口面にも革命的な変化をもたらす。出生率の低下だ。それなしで社会は近代に移行することは考えにくいが、それにはとりわけ女性の識字率の向上がカギだ」
「ただ、どんな社会でも識字率が上昇してこの段階にさしかかると、伝統的システムと決別するための政治的危機を経験する。18世紀のフランス革命や20世紀初頭のロシア革命とその後のスターリン主義、中国の文化大革命などがそれだ」
「読み書きの習得とともに、人々はあらゆる実存的な疑問に向き合い苦しみ一種の発熱状態に陥る。過度期の危機だ。ただその後社会は平静を取り戻す」
'08.3.31.人類学者、歴史学者・エマニュエル・トッドさん