散歩道<2323>

                          美術展・中山忠彦・永遠の女神展
                          右は時代祭りの行列町内から出発

 現代を代表する日本人の美人画である。古くは、高松塚古墳からも、当時の美人画は存在していた。平安朝当時も美人は源氏物語に個性ある何人もの美人が登場している、今京都では、その流れの葵祭のヒロインとして斎王代を見ることが出来る。この散歩道に出てくる美人も、江戸時代の浮世絵の美人画、明治になってからも黒田清輝の美人画”湖畔”、鏑木清方の”黒髪”や、美人画を描かれたらその色っぽさが右に出るものがない上村松園の美人画、藤田嗣治の乳白色の肌と細い線の婦人像のもの、竹久夢二の大正時代を代表する美人画がある、また伊東深水の"湯気””対鐘”等の美人画もある。世の男性はそれを憧れを持って求め続けていたのであろう。
 中山忠彦氏の美人画は現代を代表する日本人の美人である。美人の要素の中に、知性と気品が備わった優しさを持った人がそれを代表する人と画家も言われているようだ。顔を中心に多く描かれているモデルの女性はさぞ幸せであろうと思う。この美術展は
散歩道<2322>の額田さんの絵画展に描かれた女性とは対照的である、そこでは顔は横から描かれ、顔の色も黒で塗りつぶされている、顔の表現は体全体の動きの中で流動的に捉えられている。どちらの作品も好きである。画面に描かれている最高の美的な姿を現実に維持することは本当の所一番難しいことではないかと、ふと考えた。これから描かれていく美人画は又新しい時代が要求する基準で評価されるものであろう。
 同時に展示されているドレスや帽子、首飾り、家具類も18世紀から20世紀のヨーロッパで当時美人といわれた人が着ていたドレス等を収集されたものである。会場に、中山さんの面白いコメントが残っていた。依頼された美人画につけたアクセサリーがイミテーションということを見ぬかれ、随分つらい思いを味わった。
本当に目利きの人は違うと感心したそうである。そのことがあって以降、本物の収集に乗り出すことになったそうである、今その数は大変なものだそうだ。

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