散歩道<2229>

                          けいざいノート(2)サブプライム診断                   (1)〜(4)続く
                            流動性不足ですむのか  公的資金枠で安心感を

 ○  ○ 流動性の不足とは、資金の流れが一時的に滞って、少し時間の猶予さえもらえば借金を返済できる人(あるいは企業や銀行)が、一時的に支払えなくなってしまう状態のことである。つまり、住宅ローンの債務者も貸手の金融機関も、一時的に資金繰りがつかなくなっているだけだ、と欧米の当局者たちは見ているわけだ(あるいは、そうであってほしいという希望的観測にすがっている)。こういう診断からでてくるのは、まさにアメリカが今行っているような政策対応になる。中央銀行(連邦準備制度理事会)が金利をどんどん下げて、お金の流れをスムースにする金融政策。低所得者向け住宅ローンの金利が上がらないように政府が補助したり、一時的に借金の支払いを停止させたりする支払い猶予処置。減税や公共事業で景気を刺激する財政政策などだ。一時的な流動性の不足が問題の本質ならば、こうした政策で経済を支えていけば、自然に問題は解消する。したがって、金融機関は自助努力で情報開示と損失処理を行えばよい、ということになる。
 

'08.2.23.朝日新聞・経済産業研究所上席研究員・小林 慶一郎氏

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