散歩道<2211>

                         経済気象台(280)・機械の競争力はやや低下

 グローバル競争時代にあって、日本機械輸出組合では、毎年、日本経済を牽引する自動車・電子機器など機械関係の国際競争力を測定している。国際競争力は収益率*世界売上高シエアで求めることができ、07年3月末時点での日米欧アジア機械関係企業群の国際競争力は北米、日本、欧州、アジアの順で、この5年間に変動はない。しかし、競争力が断トツの北米は主要15業種のうち情報通信機器、コンピューター、重電・産業機械、航空・宇宙など8業種でトップであるが、自動車、同部品の競争力の低下などもあって国際競争力を落としている。一方、日本は自動車、同部品、事務機、工作機械がトップとなったが、機械全体のシエアが減少し、収益率も低下したために、競争力をやや弱めている。欧州は情報通信機器、プラント、エンジニアリングがトップで、世界シエアも伸ばしたが、収益率をさげたため競争力は横ばいとなり、日本との差を縮めている。アジアは半導体・液晶、造船で初めてトップとなり、収益率は低下したが、世界シエアを大幅に拡大したために競争力は高まっている。以上のように、回復したかに見えた日本の競争力は、やや低下した。その原因と対策としては、第一に、世界シエアを縮めたことで、今後は、国内市場が伸びない分、海外販売をさらに拡大する必要がある。第二には海外の収益率が低いことで、グローバル経営を強化し、差別化された市場・製品戦略、世界最適地生産、物流効率化が必要だ。第三は、製造段階では極めて高い生産性を持っているにもかかわらず、販売・管理分野での労働生産性が低く、物流コストや土地代、家賃、設備などレンタル料が高いことが競争力の低下につながった。引き続きグローバル経営の高度化、経営効率化や国内高コスト構造の是正が課題である。

'07.11.30朝日新聞