散歩道<2170>

                            世界をよむ・超低価格車(2)                    (1)〜(4)続く
                                   インドが走る製造業大国の道
       

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しかし、タタ・ナノは、この見方が時代遅れになったことを示した。インドは中国より低賃金で、したがって労働コストもよりやすい。道路、空港、港湾の整備も大きく遅れているため、製造業の輸送コストは中国に比べてはるかに高かった。こうした事情が規制の多い労働法規とともに、インドの製造業を立ち遅れさせてきた。インドの国内総生産
(GDP)に占める製造業の割合は3分の1で、サービス業は半分以上を占める。中国では、その割合は逆だ。しかし、それが今や代りつつある。道路は遂に建設されるようになった。港湾は民間の資金や管理によって整備され、空港も民営化されて再建が進んでいる。国内消費、つまり工業製品の内需は急拡大している。結果として、インドの製造業生産高は過去2年間いずれも、サービス業以上の急成長を見せている。IT産業やアウトソウシングなどのサービス業は依然として堅調だが、技術系の卒業生に対する賃金の高騰が利益率を押し下げている。今インドで最大の機会は製造業にある。
 

'08.1.21.1朝日新聞・ビル・エモット

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