散歩道<2086>
経済気象台(244)・低い日本の株価
今月に入り、米国ダウ平均株価は過去最高値を更新し、日本を含めた世界の株式市場でも株価が上昇した。これはサブライムローン問題による信用収縮が米国の利下げをきっかけに緩和されるのではないか、とのいたいが広がったと思われる。直近の各国株式市場の年初来パーフォーマンスを見ると、日本株のみが横ばいで、米国、ドイツ、インドは10〜20%台の上昇、香港は40%中国に至っては100%以上の上昇となっている。日本株は一体、どうしたのだ、といいたくなる。サブライムの影響が少なくないといわれて言われていたはずの日本株はなぜ低いのか、それは恐らく日本固有の問題に起因するところが大きいと考えられる。まずは、日本の政治の不安定さによる日本株投資への悪影響,利差縮小による円高が輸出関連企業を中心とした企業収益の悪化をもたらすこと。日本のファンダメンタルズの問題である少子高齢化、年金、財政赤字問題による日本経済の先行き不安。投資家動向として、IT関連を中心とした新興株式市場の株価が昨年来低迷を続けており、その市場に投資したままの個人投資家が新たな株式投資に消極的であると見られること。郵政民営化前のバランスシート調整と見られる保有株式の1兆円を超える売却等々、様々な理由が挙げられる。将来、日本株は米国やアジア株のように過去の最高値を更新することがあるだろうか。バブル期の非合理的な高値は別とて、日本株の上昇余地は大いにあると思う。それには、外因的な要因はしかたないにしても、企業にいる自社株買いの継続や株式の配当率向上で投資対象商品としての魅力を高めること、政治の安定を図り、日本市場の国際化や公的部の構造改革を進め、経済・財政政策の信頼性を高めることだろう。これらは時間をかけてもやらねばならないと思う。
'07.朝日新聞
関連記事:散歩道<1590>気がかりな米住宅市場、<1628>経済気象台(137)・信用不安の足音、<1896>米発 住宅ローンショック(1)・信用不安世界駆ける(1)〜(3)、<1954>補助線・サブプライム危機(1)・ババ抜きの行く方は?(1)〜(2)、<1975>世界を読む・グローバル化(1)・矛盾している二つの悪夢(1)〜(4)、<1981>経済気象台(229)・信用不安の行方、<1982>経済気象台(230)・「仕組み」の経済学ー3、<1983>経済気象台(231)・米国が日本から学ぶこと、<2031>経済気象台(234)・バブル崩壊後の迅速な対応、<2071>けいざいノート・ゲーデルの定理と金融(1)〜(4)、
<195>1、公共工事(提案)・2、地震に耐える住宅輸出(提案)、<214>住宅価値向上が景気刺激、
備考:'07.11.この問題に、日本の会社(銀行)が大きな被害を受けなかったのは、日本のバブルに懲りて、住宅以外の株に投資をしなかったことが大きいそうだ。TV番組で渡辺善美行政大臣が生放送発表
備考:被害;シティバンク150億j(1兆6500億円)、メリルリンチ158億j(1兆6900億円)、JPモルガン34億j(3700億円)2008年1月18日
備考:被害:三菱UFJ 950, みずほ 3.950. 三井住友 990. りそな 0 中央三井トラス ト 2 住友信託 400. (サブプライム関連損失、億円、07度見通し)asahi sinnbunn 2008年2月1日
備考:この項目・散歩道<2086>気象台(244)から散歩道<2102>気象台(258)まで、サブライムローン問題を取り上げています。