散歩道<2052>
狩野永徳展
歴史から狩野永徳展を見ると、狩野家として祖父母(元信)の時代から父(松栄)、永徳、子供(孝信)、孫(守信(探幽))の代まで室町から江戸時代の世の中の中心であり続けた。公家、信長、秀吉等から引っ張りだこで多くの絵の作成を依頼され、彼は時代の寵児として余りにも忙しかった、それは人に出した手紙の記録から証明される。特に信長から上杉謙信に送った、洛中洛外図屏風*1、秀吉から毛利氏に送った、虎図屏風*2など、彼の作品が歴史上に登場することになる。屏風や絵を評価する高い文化が支配していたのであろう。祖父母の画風の豪快さ、父の画風の優雅さ、子供の画風の優しさなど、特徴ある絵が描かれているのである。
(琴棋書画図襖)に描かれている人物は中国の歴史上の儒教者や物語に登場する人物や学者、仙人や家も山も中国である。(ここにも歴史や、儒学な文学の知識が上流社会には要求されたのであろう)。
(洛中洛外図屏風)には市井の人物が一人一人がこと細やかに個性豊かに描かれている。ここに描かれた人の数は約2500人だそうだ、当時は高くて貴族より使われなかった群青、群緑の色、これらの絵に共通するのは金箔が一杯に使われており、華やかさを倍加されているようである。
(虎図屏風)は金箔、獅子の眉毛、尻尾などいかにも強そうに描かれて、見るものを威圧するように見える。色彩、構造など、それらは全部計算されつくしたものであったようだ。(NHK日曜美術館・嵯峨芸術大・佐々木正子教授の話*2)
(花鳥図襖)の樹木の逞しさと花の可憐さ、鳥の動きなど躍動感ある絵である。
(二十四孝図屏風)に描かれた虎はどことなくたくましさの中にユーモアがある。
(竹虎図壁貼付)の虎は強さと可愛らしさが同居しているように見える。
(秋草図屏風)鮮やかな秋草野の細やかさと色彩の見事さ。
(秋冬花鳥図)樹木並びに鳥に優しさが感じられる。
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備考:'07.11.2.入場者が10万人を超えた。