散歩道<2036>

                           経済気象台(239)・豊かな生活

 朝起きると牛乳が届いている。配達された新鮮な牛乳を瓶のままぐい一と飲む。牛乳瓶は、翌日には回収してくれるから資源ごみとして出す必要もない。出掛けに水筒にお茶を注ぎ、鞄にいれる。少々鞄は重くなるが、たまには、ペットボトル入りのミネラルウオーターや、缶コーヒーのお世話にならないのもいい。出社時間は8時だが、夏時間だから、明るくなってまだ2時間しかたっていない。まだ涼しい時間に仕事をはかどらせる。午前中はエアコンがそれほどがんばらなくても、オフイスはすぐに28度になる。昼食は、テークアウトできるレストランの料理を持参したタッパーに入れてもらい、オフイスで食べる。もちろん、箸(はし)は持参したマイ箸を使う。帰宅途中に個人経営の惣菜屋に立ち寄る。店のご主人から量り売りのうずら豆を買う。それを会社で洗ったタッパーにいれ、エコバッグで持ち帰る。途中、夜の12時で閉店することになったコンビニの隣の古本屋で半年前の新刊本を買う。汗だくで帰宅すると浴室に直行。昨夜入れたお湯を沸かし直し、行水をする。夕食は殆どが夫婦2人の手作り。デザートも手作りなので、容器など燃えないごみの心配もいらない。地球温暖化を実感した夏が終わり、地球環境保護のために何ができるかをぼんやり考えてみる。例えば生活スタイルを遡る。ほんの少しスタイルを変えてみる。少々手間もかかるが、少し昔の生活スタイルも以外に魅力的に見えてこないか。半世紀、私たちは豊かさを求めて遮二無二多くのものを生んできた。豊かになりたいという欲がエンジンとなって、開発や競争に明け暮れた。そして、ようやく自分たちの望む豊かさや快適さが地球環境に莫大な負担をかけていたことに気づく。豊かさを捨てるのではない。何が豊かななのかをもう一度考えてみる時期に私たちは立っている。

'07.10.2.朝日新聞

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