散歩道<2029>
経済気象台(233)・経年劣化を考える
石油暖房機に続いて扇風機と、近年、長年使用した製品による事故が相次いでいる。こうした季節商品は年間の使用期間が短い。少々調子が悪くても「少しの間だから」と買い替えを控える傾向がある。このため、テレビや洗濯機など年間を通じて使用する製品に比べて、結果的に使用期間が長くなりがちである。こうした自体を受けて経済産業省は関連法を改正し、メーカーや輸入業者に経年劣化による危険性の警告を義務ずける方向で検討を進めている。さらに同省は、扇風機、エアコン、換気扇、洗濯乾燥機、ブラウン管テレビについては、今後出荷される製品すべてに、製造年月日に加え、標準使用年数と、それを超えた場合の経年劣化リスクを商品に表示することを、業界に対して求めている。経年劣化の問題は、電気製品に限らず他の製品にもあてはまる。例えば日本スポーツ用品輸入協会は、スキーブーツや登山用トレッキングブーツなどで、5年程度で経年劣化による破損の恐れがあると警告している。自動車も、車検制度で定期的な点検が義務付けられ、不具合があれば所有者負担で修理しなければ使えない仕組みだ。分譲マンションも、管理組合の規定などに基づき、居住者負担による定期点検が常識となっている。家電製品も、定期点検を義務付けるべきだとの声もある。しかし、その所在の把握が極めて困難であることに加え、価格も数千円から数万円のものが大半で、点検にかかる費用を消費者負担にはさせにくく、導入は難しいと考えられている。やはり、牛乳やマヨネーズなどの食品のように、賞味期限*1(標準仕様年数)を明示することで、消費者に自主的な廃棄、または自主的な点検を要請するしかないのであろうか。
'07.9.11.朝日新聞
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