散歩道<198>
1、日本的文化・2、伝統無視は100%間違い
1、日本的文化
日本人は戦後しばらく日本文化そのものに対して自信がなかった、だから非日本的ものが即ち「いいもの」であり、「封建的なもの」は全て「悪いもの」という非常に反発作用があった。ゲルマン文化は野性的なバイタリティーと近代的組織をうまく結びつけた。人類文化史上傑作の一つであるが、ただ高度成長には必ずはずみはつくもので、その過程で多くの人間らしさ、情緒とかデリカシーとが失われた。我々のような欧米人よりも千年も前から文化の恩恵に浴している民族から見ますと、欧米文化は逞しさや、組織力、合理性とかでは確かに素晴らしいが、その中には非常にラフな野蛮なところから来る、人間性を傷つける面が非常に目につく芸術では特にはなはだしい。 小泉文夫様
備考:'10.1.8.NHK「生活ほっとモーニング」で、吉永小百合さんの座右の銘は、小泉文夫様さんの「学ぶことを楽しく、遊ぶことを楽しく」だそうです。2010年1月8日
備考:吉永小百合さんが、人生で一番よかったことは、親の反対だったが、自分の主張を通して岡田監督との結婚に踏み切ったことだそうです。
2、伝統無視は100%間違い・辻井喬様の話から
詩人で作家の辻井喬様が大阪のカルチャーcの公開講座で「辻井喬の世界」に登場し、文学の立場から文化の衰退を憂えた。「いま、いい映画が作られても目抜き通りでは上映されない。いい本も本屋で隅に追いやられている。困難なのは詩だけでなく文化、芸術の全て。他の国も色々と困難はあるが、日本が一番大変なような気がする。何より言いたかったのは「日本文学が弱くなった原因は伝統を無視したこと」。”わび””さび””花鳥風月”は伝統的な概念の一部だが、それで全て代表されるわけではない。世阿弥の花伝書には、例えば人間葛藤のドラマがいきいきと描かれている。これら謡曲や能の美意識が遠ざけられていることを挙げた。「戦後は伝統は野蛮なもの、恥ずかしいものと曲げられた之は100%間違いです」。叙情詩については「思想は生活感覚から離れたところにあってもいいと、許したところに日本の最大の欠陥があった。感性に立脚しつつ、写生がしっかりしていなければ思想詩は書けない。見たものが的確に表現できてこそ、思想詩、叙情詩、の可能性があると詩における暮らしの目を強調した。辻井喬様
15.5.31・朝日新聞・辻井喬様
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上記2人の指摘に、私は全くそのとおりだと生意気ですが信じている一人です。
'07.12.1.朝日新聞・日本芸術院新会員に詩・小説家の辻井 喬さんを内定したと発表。おめでとうございます。!
備考:'12.10.31.辻井喬様が文化功労賞に輝いた。おめでとうございます!
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