散歩道<1890>
あしたを考えるサザビーズ北米本社副社長(1) (1)〜(4)続く
関西の美術館だめですか?
大阪市立美術館と金沢21世紀美術館の官庁を兼任した蓑豊さんは今春、両館長を辞し、世界的なオークション会社のサザビーズ北米本社副社長に転じた。毎月のように日米の間を行き来酢売る生活が続く。突然の転身で周囲をおどろかせた異色館長は、両美術館で入場者をふやそうと力を振るった。日本、とりわけ関西の美術館への不満から渡米したという説は本当か。日本滞在中の蓑(みの)さんに、聞いた。
・・・・金沢21世紀美術館は、東京で何度かPRの記者会見を開きました。大阪はだめですか。
そうね、大阪での宣伝は考えなかったなぁ。人口だけと首都圏に軍配が上るから。でもね、繊維産業が盛んな金沢は、歴史的にも京都や大阪と深い結びつきがあって、金沢の人は今も、心情的には関西人ですよ。町中で聞いてごらん。阪神フアンの方が巨人より多いから。だから、なにもわざわざ「地元の」大阪で、という思いもあるんだよ。きっと。それに、関西は現代美術に冷たいからね。「理屈が先立つからいやだ」と関西の人に言われたこともある。だから、現代美術のPRとなると東京になるんだ。
'07.8.11.朝日新聞・サザビーズ北米本社副社長・蓑豊(みのゆたか)氏
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