散歩道<1880>

                        面白い話(165)・新規巻き直しはったり

かたえくぼ:今年の夏:ジーミンと鳴こうか   ミーンシュと鳴こうか・・・・・・・セミ(某氏)

                     巻物の鑑賞から「新規巻き直し」

 1976年12月、ロッキード事件にまつわる腐敗政治の新規巻き直しを期して、福田新内閣が発足した。政治に限らず、長い人生でだれえも一度や二度は、「新規巻き直し」の必要に迫られることがある。ところでこの「巻き直し」、巻物の鑑賞からきている。クルクル広げながら一巻見終わった巻物は、ふたたびクルクルまるめて元にもどさねばならない。これが「巻き直し」の由来ともいう。「まきなおし」を「蒔き直し」と書くこともあるが、こちらは文字どおり、新しい種を蒔いて、発芽を待つことだ。この場合は、よい種ならともかく悪い種では困る。福田内閣の「まき直し」が、ピーナッツの種の「蒔き直し」でないことを祈りたい。
樋口清之様

                       昔も、税務署に攻められた「はったり」

 生き馬の目を抜くような時代、多少のことにはオーバーな言動をとらないと、とても難局を切り抜けることはできない。とくに、鬼より恐い税務署に対しては、時には「はったり」をかけることも必要のようだ。というのも、この言葉、語源をたどっていくと、税金を催促するのに使われたからだ。万葉集にも「里長が課き徴らば汝も泣かむ」(さとおさがえっきはたらばいましもなかむ)という歌があり、税金に苦しめられる民衆の歎きが詠まれているが、この「徴らば」こそ、「はったり」の語源だという説がある。これが後に、「おどして促す」などの意味になり、現在では、ホラを吹くとか、大げさなことをいう意味で、とかく否定的に使われる。樋口清之様