散歩道<1818>

                     ステージ・「ニッポンには新エンジンが要る」(4) 
                                 
マニュアルを超えていく

非営利的な活動に若者が目を向け始めた     

 仕事力を考えていく場合、いかに社会の問題を自分に引き寄せてとらえるかどうかで仕事に対する思いやりや活力が違ってきます。これは企業でもそうですが、どのようにして社会的な責任を果たしていくか、それを真剣に模索していく中で活力が生まれる可能性は大きいでしょう。一つの例ですがNPO「自殺対策支援センター ライフリンク」を立ち上げた若者がいます。日本には自殺対策の推進者がいないこと、日本の自殺者は毎年3万人を超すこと、残された家族は満百万人という人が苦しんでいること、その自殺原因の背後に経済的な事案が多いこと、そのための組織作りに動き出した。医療は勿論、債務問題や、中小経営事業運営体、それを囲む地域社会。多様な人々に会いに行き、それらをつなぐネットワーク作りの努力したのです。「ライフリンク」の彼のところには、弁護士、精神科医、学校の先生、普通のサラリーマンなどいろいろなスキルを持った人が入ってくる。そして穏やかに結び付き、地域社会を変え始めています。
備考:'07.7.18.NHKTV福祉・自殺を語れる社会へ、このテーマが取り上げられていた。(残念ながら、聞いた時間は短かった)

地域社会に宿る力を掘り起こす 
 公的なセクターに企業が出来る支援をしていけば、企業だけでは実現できない社会的な責任の一端を担えると思います。地域の中にある様々な資源、マンパーワーも含めて現場で育てていくことが、これからのキーワードになります。グローバル化が押し寄せ、弱肉教職の競争が激しくなる。これは、背に腹は代えられません。競争の条件は確保しなくてはならない。しかし一方で、日本はGNPをあげるだけではない、社会的なベターハーフを達成するしくみに取り掛からなければならない。それは何か。若い人には今までのマニュアルでは対応出来ない問題を見いだす視点を研いてほしい。

'07.6.3.朝日新聞・東京大教授・姜尚中(かんさんじゅん)

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