散歩道<1796>

                               異見新言・日本の平和主義(1)
                     (1)〜(4)続く
                            歴史を未来につなぐ政策を

 原爆投下が「しょうがない」ことであったという久間防衛相の発言は、与野党を挙げての非難合戦に発展し、防衛相の辞任にまで至った。だがもちろんの本質は、単なる言葉尻のレベルにはない。事件の背景にあるのは、日本の平和主義が歴史観の面で持つ大きな課題であろう。歴史観の問題は、日本と近隣諸国との間にだけあるのではない。国内においても、平和主義をめぐる歴史観の問題は存在している。今回の事件は、日本の平和主義を、日本自身の歴史的基盤の上に再確認していくことの重要性を示したと言えるのではないか。

'07.7.7.・朝日新聞・広島大平和科学研究センター准教授・篠田 英明氏