散歩道<1760>

         けいざいノート・「デフレの罠」?(3)低金利が問題を再生産か  「脱却」に必要な発想転換   (1)〜(4)続く

 あえて現象面から理由を探すと、最大の要因は賃金上昇が起きていないということだろう。景気拡大と言っても経済成長率は低い。また、これまでの不況で労働者や労働組合の立場が弱くなったこともあり、賃金の上昇は鈍いまままだ。
 しかし、経済成長率がひくく、賃金が上らないからデフレが続くというのは、米国経済と比較すると、説明として物足りない。
 米国でも、実質成長率は日本とあまり変わらない3%強なのに、3%のインフレを実現している。労働者の立場も日本以上に弱い。日米を比較すると、あまり違わないのに、なぜ日本でデフレが続くのか、説明がつかない。
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 ひょっとすると、デフレが需要不足と連動するという普通の経済学の発想を転換すべきなのではないだろうか。需要不足はすでに、ほぼ解消した。なのにデフレが続いているということは、需要と供給がバランスした状態(均衡状態)でデフレが続いているということだ。

'07.6.16.朝日新聞


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