散歩道<1759>

         けいざいノート・「デフレの罠」?(2)低金利が問題を再生産か  「脱却」に必要な発想転換   (1)〜(4)続く

 普通は、デフレは不況の結果だが、数年前からデフレが不況の原因だという説が多くの経済学者やエコノミストから提唱された。
 政府や日本銀行も、デフレ脱却が不況を終わらせるために必要だという認識を持つようになった。「デフレ脱却」は、不況を終わらせるために、00年代になってから政府の政策目標に入ったのだ。そして、デフレは需要不足と関連しているとの想定に基づいて、日銀は、需要を刺激するために、ゼロ金利政策やその後の低金利政策を続けることになった。
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 デフレ脱却は本来、不況を終わらせるために掲げられた目標だった。ところが国内総生産で見ると、02年2月から景気回復が始まり、いざなぎ景気を超える史上最長の景気拡大がつづいている。
 しかも、昨年末ころからは需要と供給のギャップが逆転し、需要不足ではなく、需要超過になっていることも明らかになった。つまり不況はほぼ完全に終わっているのである。にもかかわらず、いまだにデフレからの脱却宣言はできない。景気回復が5年もつづいているのにデフレが終わらないのは大きな謎というしかない。

'07.6.16.朝日新聞


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