散歩道<1741>
経済気象台(160)・魅力的な国
写真は、'09.初め、京都堀川通りに川が二条城・全日空前ホテル前まで、戻ってきた。
近頃、心配なのは、少子化・超低金利・円安・日本式企業統治制度の欠陥(監査役や社外取締役の独立性不足)・企業合併のやりにくさ(三角合併に関する批判)・日本経済の安定成長への懸念・国内の安全性に対する疑問(危険な事件の多発)等々、さまざまな問題である。これらはすべて日本に対するネガチブなイメージにつながる。経済的観点から言えば、これらの事象は日本への海外からの投資の減少を意味する。海外からの投資資金が日本に入り込まず、しかも国内投資家の資金が海外へ流出し続ければ、国の財政赤字の資金はどうやって調達するのだだろうか。税収のみで赤字は解消されるのか、不安は募る。もう一つ別の心配は、日本の金融市場の地位低下である。ロンドンやニューヨークと比較すればもちろんのこと、シンガポールや香港、最近では上海と比べても地位や注目度が低下してきているような気がする。東京市場をロンドンのシティのような世界的な国際市場にしようとの考えから、日銀の所在地近辺の地区を金融特区のように作っていこうとの議論もあるようだが、単に場所を決めただけでは市場地位の向上にいつながるはずはない。税制や金融に関する法制の見直し、円のみならず外国通貨建ての投資や運用を活発化させる仕組みを作るなど、本質的なところを考える必要があろう。先進国を旅行すれば、日本の宿泊費の安さやサービスの良さを痛感する。先に述べた金利や為替の環境が変わらないのなら、この機に政府は外国人に対し日本の観光キャンペーンを大々的にやってみてはどうか。世界的に有名な京都や北海道など、日本の観光資源は数え切れない、このキャンペーンは日本経済の活性化や地域経済の格差解消にもつながるのではないか。今こそ日本を魅力的な国にすることを考えるべきだ。
'07.6.8.朝日新聞
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