散歩道<1690>
私の視点・日米関係(2)・成功物語第2巻を語ろう (1)〜(3)続く
もしも日本外交が「米国離れ」してアジアに軸足を移したら、アジア太平洋の各国はどう考えるか。日本が核武装に向かう恐れがあり、地域の大きな不安定要因になる、というのが共通認識といえる。日本の目には、核武装は現実性がない選択肢としか見えなくてもだ。
冷戦時代の国際政治の大枠は東西対立で、西側の脅威はソ蓮だった。冷戦後はイラクや北朝鮮、テロ、核拡散など、平和への脅威が拡散し多様化した。軍事力だけで解決できる問題は少なく、米国の思う通りには世の中は動かない。国際政治は多極化し、不安定になった。日本の安全保障上の多様なニーズに、日米同盟だけでは十分に応えられなくなっている。
北朝鮮の問題では日米の利害が必ずしも一致しない。米国はミサイルが自国に届かない限り、北朝鮮が核をもつこと自体を、日本ほど深刻に受け止めていない。しかし、北朝鮮が核をテロリストに渡し、米国に持ち込んだら大変な問題になる。
'07.4.26.朝日新聞・元駐米大使・栗山 尚一氏