散歩道<1657>
時流持論(3)・東アジア・日本・説明責任
(1)〜(4)続く
米国においては、他国の民主主義の構築のため軍事力をもってでも介入すべきだという、根強い議論と、米国はすべてに介入するわけにはいかない、むしろ強い民主主義体制として世界のモデルとなることが米国の力である、という異なる主張が常に存在する。現在のイラク政策のジレンマは、いったん介入した以上、これを成功に導くことがなければ世界の指導国家としての権威が地におちてしまうということなのであろう。
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日本の役割は民主主義国家としての範を示すことにあり、それがこの地域において指導国家であるゆえんである。東アジア諸国と向き合うとき、日本の強さは、その経済の「強さだけではなく、民主主義体制にあることの強さである。そのような観点から最近の日本を見ると、統治体制の根幹を損なうような事象が散見されることは大変気になる。たとえば、きちんとした検証が行われないままテレビ番組の捏造を許し続けた事例、金利引き上げをめぐり、日銀の独立性が問題となった事例、「政治とカネ」の問題。
'07.2.5.朝日新聞・日本国際交流センターのシニアフェロー・田中 均氏
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