散歩道<1655> 
            時流持論(1)
東アジア・日本・説明責任                   (1)〜(4)続く

 先日、シンガポール公演をした際、次のようにのべた。日本の友人たちよ、広い視野で物事を見よう。韓国の友人たちよ、もう少し冷静に考えよう。中国の友人たちよ、自由に考えよう。ASEANの友人たちよ、もう少し自信を持って、オーストラリアの友人たちよ、もう少しアジア人らしく振舞おう。インドの友人たちよ、もう少し言葉少なに。そしてアメリカの友人たちよ、もう少しつつましやかに。

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各国の国民性をあげつらう趣旨で述べたわけではない。国家の体制、文化的背景が異なる人々が一つのコミュニティーを作り協力していくのは生易しくないことを比ゆ的に述べたのである。そのようなコミュニティーが成立し、機能している明らかな例は多国籍企業である。むしろ無国籍企業といったほうが良いかもしれない。とりわけここ数年の無国籍企業の活動は東アジアの経済統合を事実上進める原動力となっている。このような企業は市場ルールの順守を旨としつつ、収益の最大化という目標のため、国民性の違いを超え、国境を越える

 

'07.2.5.朝日新聞・日本国際交流センターのシニアフェロー・田中 均氏

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