散歩道<1641>
イラク4年(2)・過ちから何を学ぶか (1)〜(2)続く
最たる過ちは開戦の大儀とされた大量破壊兵器が実はなかったことだ。米英の政権は情報をゆがめ、危機を演出した。情報のいい加減さが暴かれたのは、こんな大失敗を招いた原因を探ろうという米議会などの調査の結果だった。戦争熱をあおったマスコミも深刻な反省を迫られた。米英の主要メディアは報道振りを検証し、過ちを繰り返さないための改善に乗り出した。ひるがえった日本はどうか。小泉、安倍政権は、戦争に支持を表明したあの時点での判断を正当化するばかりで、攻撃自体の誤りには触れようとしない。現内閣でただひとり、率直に思いを語った久間防衛相は、逆に「内閣不一致」などと批判を浴びた。過ちを認めないことが内閣の方針であるかのようだ。戦争に賛成したメディアに反省が見られないのにも驚かされる。日本の防衛にとって米国との同盟は重要だ。しかし、だからと言って米国の政策を何でも受け入れ、支持するというのでは思考停止だろう。同盟国でも利害が常に一致するとは限らないからだ。悲惨な戦争への反省から出発した戦後日本として、戦争回避の努力をもっと尽くすべきだった。今改めてそう思う。米国との同盟を大事にしつつ、日本の立場を追求するのは国際協調、とりわけ国連のような多国間の枠組みを使う巧みな外交が求められる。失敗から学ぶべき教訓は多い。まず、過ちと正面から向き合うことである。