散歩道<1559>
歴史と向き合う・ナシヨナリズムを超える(3) (1)〜(5)続く
韓国の愛国心も問題植民地の悲劇見すえて 相互理解で対立克服
歴史が現在と過去の対話であるならば,新しいせだいの登場は、今までにない視点で過去を見直そうという試みを生む。日本の植民地支配に苦しんだ韓国で、従来の単純な二分法を超えて加害と被害の複雑な様相を見つめる一群の学者たちの話を聞こう。
○ ○・・・・韓国のナショナリズムのどこが一番問題なのでしょう。
「最近、米国で出版された日本人の引き揚げ体験を素材にした小説が話題になりました。日本人の少女が朝鮮人に強姦される場面が問題になったのです。戦後の混乱の中で、そういったことが起こった可能性はあります。しかし、韓国の国民は一般に、そういうことはあり得ないと固く信じているか、少数による例外のこととみなそうとします。加害者である日本人が被害者になることは受け入れられないからです。しかし、だれしもが状況しだいで被害者になり得ますし、韓国も大きな枠組みでは被害者であっても、一方では加害者になりうるのです」
・・・・その歴史認識を変えるには何が必要ですか。「まずは、お互いもっと知ることです。韓国人の日本観も近年はずいぶん事実に即したものが増え、又世代によって異なりますが、大きな傾向としては武力を背景にした侵略と植民地化の歴史、つまり戦前の日本ばかりが教えられており、現代の日本について理解は不十分です。戦前の反省から、戦後の日本が国家よりも個人を重んじるようになり、愛国心が一種のタブーとなったことなどは、あまり知れれていません。『つくる会』のような歴史修正主義の動きが、過去の日本の戦争を『侵略戦争』と認めた細川首相の発言や、植民地支配を謝罪した村山首相談話への反発であることなども一般には理解されていません。戦後日本に問題がまったくないとは言えないとしても、『反省しない日本』というイメージだけが強いのです。
'07.2.23.朝日新聞・韓国・世宗大副教授・朴裕河(パクユハ)さん