散歩道<1557>

                     歴史と向き合う・ナショナリズムを超える(1)              (1)〜(5)続く          
                   韓国の愛国心も問題植民地の悲劇見すえて 相互理解で対立克服

歴史が現在と過去の対話であるならば,新しい世代の登場は、今までにない視点で過去を見直そうという試みを生む。日本の植民地支配に苦しんだ韓国で、従来の単純な二分法を超えて加害と被害の複雑な様相を見つめる一群の学者たちの話を聞こう。

 日本が加害者、韓国は被害者という図式で語られる歴史論争の中で、朴さんは、韓国の日本批判にも問題があると指摘されています。「過去を美化する日本のナショナリズムの動きに、当然私は批判的です。しかし、その日本を眺める韓国の視線にも問題があります。脳裏に戦前の日本のイメージがあまりにも強く、刻み込まれてるうえに、戦後の日本を知る機会もあまりなかったため、現代日本を実際以上に悪く解釈し、不信のみを強めているのです」「韓国では、日本の『新しい歴史教科書をつくる会』の教科書を、韓国の立場のみを基準に単に「歴史を歪曲して(わいきょく)いる」として批判しています。しかし、『つくる会』の教科書の問題はむしろ、日本民族のアイデンティティーを確立し、国家に誇りを持つ国民を教育しようとしているところにあります。そして韓国の教科書も、その点では「『つくる会』と変わらず、同じように民族や愛国心を強調しています。『つくる会』の教科書と韓国の教科書は、驚くほど相似形なのです」
 

'07.2.23.朝日新聞・韓国・世宗大副教授・朴裕河(パクユハ)さん

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