散歩道<1546>
歴史と向き合う・過去を克服するために(1) (1)〜(5)続く
理想と現実の差、課題 米も内外で違う姿勢 まず負の遺産直視を
歴史には幾つもの分岐点がある。ニューヨークでツインタワーが崩れ落ちて6年。「テロとの戦い」を続ける米国はいま、イラク戦争の混迷の中にある。負の連鎖と日本も例外ではないナシヨナリズムの高揚と。難しさを増す一方にも見える過去の克服に向け、保つべきは何か。米国の歴史学者に聞いた。
・・・・米国における愛国心には、他国と違う特徴があるとお考えですか。「多くのアメリカ人は、愛国心とは米国が持っている理想を重んじる気持ちなんだという点でユニークだ、というでしょう。私も米国のどこが好きかといえば、この国にあるいくつかの理想ということになる。ただ、ほかの国にそういう形の愛国心がないかというと、つまり米国がそれほど特別なのかというと、必ずしもそうではありません。フランスには市民革命以来の理想があるし、英国についても同様のことが言えるでしょう。問題は、その国がかかげる理想と現実のギャップをどう埋めるのかということで、それが各国共通の課題になっているのです。
'07.3.1.朝日新聞・歴史学者・ハーバード大学教授・アンドルー・ゴードン氏